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山手震災痕めぐり

第1番札所

谷戸坂・裏坂の焦げたブラフ積み

■みなとみらい線・元町中華街駅の元町商店街口を出て、元町商店街とは反対の方向へ 10 メートルも歩けば谷戸坂下に出ます。信号の先はフランス山公園です。ここから山手の丘にのぼるわけですが、バス路になっている谷戸坂の本坂でなく、フランス山公園の脇を左に入って折れて谷戸坂の裏坂に入ってみましょう。目の前にブラフ積みの長い擁壁が坂上まで続いています。

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■このブラフ積み擁壁は、山手地区で最も長大なものとされています。使われている石は他の場所にみられるものより少し高さがあり、横浜で最も古いブラフ積みとされる西区のいわゆる「鉄道山」の石の規格によく似ています。それよりも興味深いのは、擁壁のところどころに見られる、表面が黒ずんだ石です。

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■震災時、この谷戸坂一帯も火災で焼け野原になりました。そのときの写真にも黒ずんだ擁壁が写っています(次の写真を参照)。太平洋戦争の空襲での元町の火事は、ここまでは及んでいないようので、これは、震災時の火災によるものと考えることができそうです。その後、擁壁が何度も整備されて、手が加わっていることは確かですが、石は当時のものが再利用されいると思われます。震災の爪痕をそのまま、その場所に残しているものを「札所」選定の第一義としたので、まずは1番札所としました。

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■この擁壁に沿って坂を上りきったところがフランス山公園の山側の入口になります。「震災画像」のコーナーの「山手・谷戸坂からの光景のページに載せた写真は、そのあたりから撮ったものです。(2013/02)

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